「あなたは想像力が乏しすぎるし、自分の物差しでしか他人を計ろうとしない。」

「あなたは想像力が乏しすぎるし、自分の物差しでしか他人を計ろうとしない。」   昔付き合っていた子から別れ際にもらった手紙を思い出した。最近似たようなことを後輩から言われたからだ。       ルーマニアでの経験を経て、自分の存在の小ささを知ったはずなのに、未だに自分の考えを他者に押し付けようとしてしまう。 自分1人の感性なんて閉じたものだから、多くの人を受け入れた方が豊かになれるはずなのに、僕は未だに幼児的全能感と肥大化した自我の中にいる。...

ここではないどこかへ

所謂AC系である僕は、「ここではないどこか」を求めて、今までなんとか生きてきた気がする。 そして、「ここ」にある程度の充実感があって、「どこか」がある程度見えていたから、なんとかやってこれたのだと思う。   ずっと自分のいる場所に満足できなかったし、第一自分の立っている場所がよくわかっていなかった。 それに時間の流れが早すぎて、自分の居場所が変わりすぎていて、そのことさえ真面目に考えてなかった。     この一年は何もしなかった。 ルーマニア生活を除けば、毎日大学に行って勉強をして、一日一冊本を読み、二日に一本映画見ていた。色々なことを考える時間がありすぎた。   小学校を卒業して家を出てから...

...

ラオスの貧困

今、ラオスにいます。昨日まで、ラオスの山奥にいたため、ネットが使えない状況にいました。     さて、ラオスに入ってもっとも驚いたことは、「物乞い」の姿をほとんど見ないことだ。タイのバーツ暴落から始まったアジアの通貨危機の時でさえ、食料的な貧困はほとんどなかったとされる。   ラオスのGNPは確か300ドル程度。世界の最貧国の部類に入る。それでは何が他の途上国と異なるのか。その鍵は「農業人口」にある。 私自身、多くの途上国で農村から都市への人口移動、都市での雇用の不足による「貧困」を目にしてきた。しかしこの国は、いまだ国民のほとんどが「農民」であり、都市労働者も未だに何らかの形で農村と繋がりを...

...

インド人

どうでもいいことなのだが、インドに来てから「インド人」だと勘違いされることが往々にしてある。 さすがに肌の色が違うので夜にしか起こらないのだが、買い物の時などに英語で話していると実は勘違いされているようだ。   「日本人だ」と主張すると、「父親か母親、もしくは祖父母あたりでインドの血が流れているだろ?」と聞いてくる。K氏はどこから見ても日本人だから、インド人が日本人を観光案内しているようにみえたりするらしい。   インド人の中には日常的に英語を使う人はよくみるし、よく考えてみると私の英語力も観光客相手の商売をしているインド人とほぼ同じぐらいだ。ここ三ヶ月ぐらい英語の勉強を怠らなかったため、英語...

...

ケンジ失踪ス

今日の朝、某中東関係の団体の後輩Kとダッカで再会した。バンコク発ダッカ着の便が三日違いだったのだ。 ちなみに二日前から大学のクラスメイトT氏も、旅に同行している。   さて、一部の方々に大変ご迷惑をおかけしたあの件だ。バンコク、カオサン通りの宿に滞在中、K氏が昼まで帰ってこなかったのだ。夜もほとんど寝ずに後輩の身を案じた私は、とうとう日本大使館に連絡した。   「パスポートナンバーが分かると家族に連絡ができるから、調べて欲しい」大使館員は言った。「パスポートナンバーを知らないか」共通の知人にメールを打ちまくった。   それは正午前のことだった。ネットカフェから宿に戻る途中、カオサン通りをぶらぶ...

...

タイの娼婦の物語

昨日の夜、タイに入った。明日空路にてバングラデシュに入る予定。   空港に着きゲストハウスに荷物を置くと、すぐに繁華街へと向かった。パッポン、ナナと言ったら、わかる方も多いだろう。   今回の旅はバンコクを基点として、一ヶ月半を予定している。 この旅で、一年間の休学期間中の目標である「ドキュメンタリー映画」製作の準備をしたいと思っている。前回東南アジアを旅したとき感じたことだが、アジアの性風俗が非常に興味深い。タイに関して言えば、「搾取ー非搾取」の構造にとどまらない多様さがある。(「ゴーゴーバーの経営人類学」と言う本が、経営学、人類学的な見地からうまく解説しているhttp://www.amaz...

...

焦り

すごく品のない話になってしまうから読みたくない人は読まないで欲しいんだけど、高校時代について。   高校時代夢中になったことといえば、どれだけ多くの女の子を自分のものにできるかということぐらいだった。   それが今役立ってるかといわれれば、「コミュニケーション能力の向上」という点ぐらいにならこじつけられるのかもしれないけれど、正直分からない。もっと有益な時間の使い方があったように思う。   私は、高校時代合計5冊も本を読まなかったし、映画は一本も見てないと思う。 軽音楽部に所属はしていたけど途中から喫煙所として使っていたし、バイトも10つぐらいやったけどどれもすぐにやめた。 コンビニ店員のバイ...

...

カンボジア総括

延ばし延ばしにしてしまったカンボジア日記をそろそろ終わらせたい。     さて、ボランティアで運営されている学校を見学し夜授業をしにまた来ることを約束する。 その後はシェムリアップの街を見学。   まず近所の屋台で昼飯。 1人0.5ドルぐらいの安さで、ハエ飛びすぎだけど、うまかった。     学校の近くでレンタル電動自転車を借り、半日かけて街を見学。 まず地雷博物館へ。某ジャーナリストから見学を勧められていたためだ。   この地雷博物館をつくったアキ・ラーという人は、少年時代から20歳まで、クメール・ルージュ(ポル・ポト派)軍、ベトナム軍、カンボジア軍の兵士として、軍隊を転々とする。 20歳で...

...

カンボジア旅日記③

アンコールワットでは、ぼっとしているとすぐに物売りの子供達に捕まる。シルクスカーフやアクセサリー、アンコールワットの解説本などを売るためだ。 案の定、私の周りにもたくさんの子供がやってくる。 8歳ぐらいの子供が流暢な英語でモノを売ってきたので驚く。年齢を聞くと"fifteen"と答える。   「おかしい」と思い他の子供にも年齢を聞く。だいたい同じようなものだ。 見た目と実年齢が異なる。 カンボジア人ドライバーの言葉、"Now the life is better"を思い出した。おそらく幼い頃の栄養状態がよくなかったのだろう。     そのうちの1人に話を...

...

カンボジア旅日記②

シェムリアップに着くと、夕飯をゲストハウス内で食べた。 バスの中にいたカンボジア人と話込む。アンコールワット内のドライバーとして雇って欲しいらしい。   交渉したところ、一日1人5ドルまで下げられた。 (後でカンボジアの物価を知ってわかったが、おそらくもっと下げられた。後悔。) ただ英語が使えるドライバーだったので、カンボジア事情のリサーチができたことは、非常に良かった。         翌日朝7時。ドライバーがゲストハウスまで迎えにくる。 トゥクトゥクと呼ばれるバイクの後ろに二列のシートがついた乗り物で、アンコールワットへ向かう。     アンコールワットは期待したほどでもなかった。 春にヨ...

...