皆さん、こんにちは。安田です。 昨日、初の著書が発売されました。 昨晩から徐々に、全国の書店に並び始めているようです。 「暗闇でも走る 発達障害・うつ・ひきこもりだった僕が不登校・中退者の進学塾をつくった理由」(講談社) 僕は人前に出るのが苦手なので、できるだけ目立たずにいたい。生まれてから現在のことを書くなんて、正直とても恥ずかしい。 それに、この本を書くことで傷つく人がいる。 全て事実ではあるけれども、生まれ育った環境について書くことにはためらいが最後までありました。 けれども、本を出すことで、一人でも多くの苦しんでいる人を助けられるのであれば、全てを書こうと決めました。 不登校や高校中退...
...相対的貧困とスタディクーポン
昔、テレビもシャワーも冷蔵庫もないバングラデシュの農村で、しばらく過ごしていたことがあります。 不便な生活でしたが、僕の目には、彼らが特段不幸には見えませんでした。バングラデシュの農村でも、東京と同じような普通の日常が営まれていました。 「隣の家にテレビがなければ、自分の家にテレビがなくても、不幸を感じない。」 その時に学んだことです。人は「周りとの比較」によって、不幸を感じる。 確かに、歴史上これまで多くの経済学者たちが、貧困とは「単に飯が食えない状態」ではなく、「一般の人々であればできることができない状態」にある、と考えています。つまり格差のある状態のことです。 ***** 日本の子どもた...
...競合の登場と社会的意義
年明けから、弊社の社員向けに週報を書くことにした。 塾の校舎が代々木と秋葉原、行政から委託を受けている事業所が東新宿、中退予防のお手伝いをさせて頂いている専門学校・大学が全国にある中で、どうしても僕自身が現場と離れてしまっているからだ。 週報は毎週の経営課題の話が中心にしてるのだけれども、その中で僕個人の日々の雑感も書くことにしたので、ブログにもアップしておこうと思う。 ****** 安田です。みなさん、年末年始はいかがお過ごしでしたか? 33歳独身の年末年始は、友人たちと沖縄に行ったり大阪で天皇杯決勝を見に行ったりしていました。 そんな僕のプライベートの今年の目標は結婚です。 さて、今日の話...
...経営方針
今年は激動の年だった。そのうちの一つが、NPO法人でやってきた事業のほとんどを、昨年作った株式会社に移管したことだった。今後弊社(キズキ・グループと呼んでいる)は、きちんと利益の出る事業を株式会社で行い、利益は出ないが社会変革に必要な事業をNPO法人で行っていく。 その体制変更に伴い、弊社が今後どのような道を目指していくのかを文書にまとめ社内に告知することが、年末の大きな仕事の一つだった。 完成したものを、備忘録的に僕のブログにも転載しておこうと思う。 ******** キズキは「何度でもやり直せる社会をつくる」ことをミッションとしていて、このミッションを一刻も早く達成したいと考え...
...5周年
キズキはこの8月で5周年を迎える。 創業5年目で売上は1億近くに達した。 創業の頃からやっていた不登校・中退経験者を対象とした「キズキ共育塾」の運営に加え、専門学校・大学を対象とした講師派遣・研修・コンサルティング事業、行政から委託を受けて行っている就労相談・トレーニング事業、ベトナムでの事業など、様々な事業を行うようになった。 特に、キズキの主幹事業である「キズキ共育塾」では、中退・不登校などを経験した若者たち160名が通う塾になった。 この5年間で関わった若者たちのうち、95%は進路の決定まで導けた。今も多くは生き生きと大学に通っていたり、すでに就職していたりする。 け...
...人材募集
自分のブログで人材募集をしたことはなかったのです、人が足りないのでここでも人材を募集します。 募集しているのは、1:講師、2:インターン、3:正社員です。 下記参照↓ http://kizuki-juku.com/int/recruit/ 講師については、特に国公立・早慶レベルの理系科目を教えられる方を急募しています。 インターンについては、長期にわたって勤務できる方(休学インターン歓迎、給与は応相談。優秀であれば休学費用も出します)。メイン事業である、中退・引きこもりなどを経験した若者向けの塾事業の運営をおこなって欲しいと考えています。 正社員については、上記のリンクに記載のある通りです。 ...
...イベント告知【早期離職セミナー】
こんなイベントやります。 今後月1回ペースでシンポジウムをやっていくつもりです。 ****** みなさん、こんにちは。 5月20日(金)に開催する「後悔しない会社の選び方セミナー」のご案内をいたします。 今回は、大手企業を早期離職した3名のゲストをお招きして、 就職活動時の企業選びの基準や、退職理由、早期離職後の今の心境などを語っていただきます。 就職活動での企業選びにお悩みの方や、転職をお考えの方々、 これからの生き方働き方をみつけるチャンスにしてください! =テーマ============================== ■□ 第一回早期離職対策セミナー □■ 後悔しない...
...書評
良い文学に出会えた。 橋本治の「巡礼」だ。 「ゴミ屋敷」の老人の一生を描いた作品。 近隣住民の不満から描かれる人間同士の「分かりあえなさ」、一方で老人の背負ってきた孤独、模索し続ける生きる意味、そして孤独からの救い・・・後半は震えが止まらなかった。 戦後の復興期を不器用に生きた老人は、孤独という無意味さの中でもがき続け、自分でも訳の分からないままゴミを拾い集めていた。 その思いを言語化できずに苦しむ老人に代わり、著者は老人の記憶の軌跡を辿っていく。 その美しくも苦くもある老人の思い出が紡ぎ出された最後に、弟との再会によって全てが昇華される。 久しぶりに何度も読み返したい小説に出会えた。 や...
...不条理について
白石一文の新作「ほかならぬ人へ」を読んだ。 家族関係も男女関係も、そして自らの肉体も全てが不条理でであるーそんな当たり前のことを思い出した。 社会や世界は不条理に満ち溢れていて、それでも人は前を向かなければならない。...
他者について
この半年間は色々な変化があって、自己と他者について、よく考えていた。 思い通りにならない他者がいてこそ世界は美しい、なんて言葉は聞き飽きたけど、それでも僕はそう思いたい。 つらいことばかりだったけれども、気づいたことはそれ以上にあったはずだから。 ****** 大学時代ぐらいまで「努力」さえあれば、すべて他者は全て自分のコントロールできる存在だと思っていた。 (自分で言うのもなんだが)高校までは顔さえよければモテたし、大学に入っても気に入った女性とは何らかの関係になっていた。 イスラエル・パレスチナでも(学生レベルでは)活躍できたし、ルーマニアで働くチャンスも得た。バングラデシュの日々...
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