北朝鮮の独裁者が死んだらしい。 僕は北朝鮮問題にはそこまで関心がなかったのだけれども、一方で「独裁者」には縁があったように思う。 そもそも、イラク戦争への憤りがきっかけで大学受験を志したし、その後ルーマニアで生活していたこともあった。 ****** イラク戦争の頃、僕は「アメリカが間違っている」と熱く憤っていた。 そういう若者は、その頃よくいたように思う。 けれども、大学1年生の終わりに、イラクの若者をホームステイ先として受け入れることになってから、考えが少しだけ変わった。 ある晩、部屋でイラク問題について語っていると、そのイラク人の若者は、「アメリカに感謝している」と語ったのだ。「独裁者であ...
...承認をめぐる戦い
弊社のインターン生のうち3名が就活を始めた。 やっぱり彼らの将来は気になるので、ちょくちょく就活生の情報を集めてしまう。 ****** 僕が就活をした頃も、今も変わらず、「優秀」な大学生が大手企業を目指し、「最も優秀」な大学生が外銀や外コンを目指す。多くの場合、それはきっと、「承認」をめぐる戦いなのだと思う(その気持ちはよくわかるし、それを批判するつもりは全くないのだけれど)。 「優秀」だと言われて育ってきた人ほど、そのラベルが消えるのがきっと怖い。 そのラベルが外れることに、慣れていないから。 そして、そのラベルによって「承認」を勝ち得てきたから。 でも優秀な大学、優秀な会社、成功して金持ち...
...what I thought 3 years ago
During my stay in Bangladesh, especially village areas, a different idea about “Poverty” came up in my mind. Is it true that they have to be “saved” by us? They actually do not have a lot of things, but instead, they look happier than us for me. Of course, material poverty is...
...「幸福」について
僕がこの数年間ーバングラデシュで生活する中で、日本でサラリーマンをする中で、会社を経営する中で、困難を抱えた若者たちと接する中でーずっと考えてきたことは、「何が人の幸福をつくるのか」ということだった。 小学校を卒業してから住む人・住む場所を転々としてきた僕は、その後必然的に、社会の中で最も不遇な立場にある人に関心を持つようになった。 http://subsite.icu.ac.jp/prc/mail_magazine/contents/081030/yashuda/yasuda_01.html イスラエル・パレスチナでの学生NGOでの活動を機に、大学二年生が終わると休学してルーマニアの平和研究...
...ユメについて
僕は中退や不登校、ニートといった、社会のレールから一度外れてしまった若者たちの支援をしている。 よく彼らに対して浴びせられる批判は「彼らは夢や志がないからダメになるんだ」という種類もの。 でも、それはちょっと違うな、と僕は思っている。 ****** 先月から僕のNPOが経営する塾に通うことになった不登校の子(中学生)は、はじめに「僕は夢とかないから高校に行く気も起きないんだと思う」と下を向いて語った。 そこでウチのスタッフは、「私が高校受験の時は、怖い人がいなさそうなスカートの長い高校を選んだよ」と伝えた。いじめられっ子だった彼女は、「いじめられないこと」が高校選びの基準だった。 僕の場合も、...
...「正しさ」はどこに?
何度かこのブログにも書いているけれども、20代前半は「正しさ」について迷い続けた時間だった。 ****** 大学1年生~2年生にかけて、僕は学生NGOの代表をしていた。 現地では対話の機会が少ないイスラエル人・パレスチナ人12名を日本に招致し、一ヶ月間合宿を開催した。 http://www.jipsc.org/ 活動は広がりを見せ、外務省のパンフレットで「イスラエル・パレスチナ間の信頼醸成に向けた支援」として紹介されるまでに至った。 http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/pr/pub/pamph/chuto_wahei.htm でも、僕は迷っていた。 本人たちがど...
...仕事に何を求めるか
僕が先日の「早期離職セミナー」の中で伝えたかったことは、仕事を選ぶ際に「やりたいこと」に捉われるな、ということだった。 僕ら若者は小さい頃から「夢を持て」と教育され続けている。夢を持つこと=美しいこと、と誰が決めたのか、僕はいつも疑問に思う。 そしてその延長戦上で、就職活動をするときには「やりがい」を重視する。「飯を食う」ために働く、という価値観が入り込む余地はない。 けれども、実際に働き出すと「労働時間」「職場の雰囲気・価値観」といったものの重要性に気付く。どんなにやりたい仕事だとしても、毎日終電帰りだと気持ちは萎える。職場でいじめでもあれば、そんな職場には行きたくない。 当たり前のことだと...
...青春の終わり
as Bauman said, modernity is what it is- as obsessive march forward- not because it always wants more but because it never gets enough; not because it grows more ambitious and its adventurous, but because its adventures are bitter and its ambitions frustrated. the march must go on because any place ...
...わくわくしない人生には耐えられない
友人であり、有名blogeerの玉置さんのブログを読んで、「なるほどな」と共感した。 http://d.hatena.ne.jp/iammg/20110415/p1 ****** 僕が会社を辞めた時、自分が仕事をする上で大事にしたい価値観は下記の三つだと考えた。 1:意味・意義を感じらられる(正しいことをしたい) 2:自分の能力を発揮できる(得意なことを伸ばしたい。下積みはもういい) 3:自由度がある(真夏にスーツは嫌だ) 辞める時は色々な人に「わがままだ」といわれたけれども、今のところは自分の生活費ぐらいは自分で稼げている。独立一年目にしては悪くない。 ******* 上に書い...
...イスラエル・パレスチナ⇒バングラデシュ⇒日本
ずっとフラフラと生きてきたな、と反省している。 パレスチナ問題に関わっていた大学時代の前半、「パレスチナ人が自爆したり、ロケット飛ばしたりするたびに、彼らの状況が悪化している」という逆説によく苛立ちを覚えた。 そして日本人である僕は、彼らに対して「こうするべきだ」と言う力も権利もないように思え、この問題から徐々に離れていった。 バングラデシュに関わっていた大学時代の後半は、「バングラデシュ人の方が日本人よりも幸せなのでは」と悩むようになった。「かわいそう」に見えていた人々が、実は「豊か」に見えるようになった。 その後日本で就職することを選んだ。 日本で就職し紆余曲折を経て、日本で若者問題に関わ...
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