新入社員の頃

4月になった。 大学に入学してから10年。 フルタイムの仕事を始めた人を「社会人」と呼ぶならば、「社会人」になってからは5年が経った。 この時期になるといつも思い出す。5年前に新卒で大企業のサラリーマンになった僕は、その会社員生活が半年もできなかった。 そして、自分が情けなくてどうしようもなく、鬱にまでなった。今でも想い出すと苦しい気持ちになる、大きな挫折だった。 ******* 会社員生活はしんどいことの連続だった。 油田権益の投資の部署に配属された僕は、基本的には投資管理というバックオフィスに近い業務だった。 お客さんと会う時間がないのであれば、通勤はラッシュを避けたかったが、大企業だから...

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雇うか、雇われるか

今日、いつもお世話になっている先輩と会って色々と相談にのってもらっていた。 自動車メーカー→外資コンサル→起業(NPOと会社)、という人生を歩いてきたその先輩は、自動車メーカーを辞める時に「雇われる」のは二度とやめようと考えたらしい。   ****** 僕が国連やNPO・NGOといった生き方に憧れがあるのは、その「自由さ」だと思う。 多くの人が、2年3年で、その時々の問題意識に合わせて、働く場所や組織を変えていく。 もちろん、実力がなければ「雇われ」ない。   映画監督や写真家も同様だ。 未だに完成しない映画のことを思えば、それで飯を食うことがいかに大変かは理解している。 しかしそれでも、その...

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弱さについて

この半年間、毎日考えていたことは、「昔は楽しかったなぁ」ということだった。 イスラエル・パレスチナでNGOをしていた頃、バングラデシュで映画を製作していた頃、別に何か大きな成果を残せたわけではないけれども、それでも何かに夢中だった。   そして今年の4月、希望しない部署に配属されたことが分かった後、どうやって仕事に関心を持つか、色々な人と話ながら考えていた。 4月の半ばに実際の業務が始まってからは、ますます自分の問題意識と仕事の内容が繋がらないことが分かり、苦しんだ。   ****** 大切なことは、弱さを認めることだと思う。 自分に何ができて、何ができないのか。できないことを恥じるだけではな...

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この四ヶ月

一昨日バングラデシュから帰国した。 自分の将来を考え直す、いい休み時間になった。   この四ヶ月、気が狂いそうになる気持ちを、合コンに狂い、女の子のケツを追っかけまわすことで誤魔化してきた笑 でも、今ようやく自分に向き合おうと思っている。...

合コンDays

あまりに刺激がない毎日を送っていたので、6月は合コンに狂ってみた。 18歳の時からあまりに日本の一般社会から離れたところにいたので、これもいい機会かなと思った。 何をやるにしても、「普通」の人の感覚、みたいなものは大事だと僕は考えているから。 社会を変えたいのなら、社会のことを知らなければいけない。   ****** もちろん結果は、予想が事実であることを確かめただけではあった。 意外にもおもしろい出会いがあったし、それは今後も大切にしたいのだが、基本的には自分の勉強をしていた方が有意義な時間の過ごし方だなぁと。 (モテなかったことを、ひがんでいる訳ではない・・・)   ******  そろそ...

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日常

ブログの更新を怠っていた。   最近は合コンやら合コンやら残業やらで忙しかった。(まぁ残業といっても、7時前には帰るのだが笑) 何も考えずに、時間だけが流れていく。いや、そう心がけようとしている。       「意味がないから良き生を送れていないのではなく、良き生を送れていないから意味へすがろうとするのだ」 ...

苦手なこと

サラリーマン生活も二ヶ月を過ぎて、「人の指示に従って働くこと」が苦手だと、ようやく理解した。 確かに学生時代にベンチャーで働いていた時、いつも考えていた。「俺が考えて、俺が決めたい」と。   自分の頭で考えて、人を巻き込んで、行動していくことは、好きだし得意だと思う。 イスラエル・パレスチナでのNGOも、バングラデシュでの映画もそうだった。   でも、上から降ってきた仕事のoutputは、人並み以下・・・ なぜなら、まずmotivationを高めることから始めなきゃいけないから。 ここをどうにかしないと、会社員であろうと国連職員であろうNGO職員であろうと、未来はない気がする。   欠陥だらけ...

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根無し草

同じような一週間が始まり、同じような一週間が終わっていく。 月曜日は憂鬱な気持ちで始まり、金曜日は開放感でいっぱいで、日曜日は昼ぐらいから徐々に憂鬱になる。 桜の季節がやってきたと思ったら、もうクールビズで、きっとこれからあっという間に寒くなり、そうやって同じような一年が何度も繰り返されるのだと思う。   けれども、毎月決まった日にちゃんと給料は振り込まれ、年収は100万ずつ上がっていく。 数年すれば駐在のチャンスがやってきて、仕事もどんどんおもしろくなる。(たぶん) そうこうしていくうちに結婚して、子どもができて、自分が何をしたかったか、なんて考えなくなるのかもしれない。     そういう生...

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文化のない日々

サラリーマン生活の中で最もつらいのは、晴れた空の下を歩けないこと。 仕事が終わる頃には、外が暗くなり始めている。   スーツに身を包み、蛍光灯の下で大きなパソコンに向き合う生活はつらい。 西荻窪辺りのカフェで仕事をしたら、すごくはかどる自信があるんだが・・・ ICUの芝生の上で寝転んでいた日々が懐かしいなぁ。   ****** 学生時代とその後のフリーターの期間、のべ50カ国近くを旅してきた。 それでも全く飽きなかったのは、それぞれの場所に代替不可能な「文化」があったからだと思う。 プノンペンの空もテルアビブの海も、ダッカやエルサレム旧市街の混沌も、それぞれに色があった。   東京のビル街には...

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ここではないどこか、へ

ここ一、二年で友人たちのほとんどがサラリーマンになったわけだけれども、その多くが「先が見えない」と愚痴をこぼす。 そして僕も。 グローバル経済を動かす構造を見たいと思って商社に入って、動かしている金額が最も大きい部署(=世界の構造が見られる?)に配属されアフリカの案件に関わり、上司や同期に恵まれ、「何が不満なんだろう」と自分でも考える。   入社前の約一年に及ぶフリーター生活が楽しかったのは、4月からの商社勤務が決まっていたからかもしれない。 華やかな未来があるような気がしていた。先が見えていたつもりになっていた。 それが今、全く見えなくなってしまった。  何がしたかったんだっけな。何をしてい...

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