バングラデシュで考えていること 4

学生時代の前半NGO活動をしていたころ、「世界のことを考える前に、日本の問題に目を向けるべきだ」とのお叱りをうけたことが、幾度となくあった。   日本と、日本以外の世界を短絡的に分ける考え方はあまり好きではない。どこからどこまでが自分の所属する社会で、どこからどこまで「外側」の世界なのか、境界は曖昧だからだ。 現に僕は、行ったことのない富山県よりも、地図なしでも動けるダッカの街の方が、身近に感じる。   けれども一方で、僕には東京ほど住み心地のよい街がない気がしている。 どこにいってもキレイで、世界各国のレストランがそろっていて、インターネットの速度が速くて、女の子が薄着で(バングラデシュの女...

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バングラデシュで考えていること 3

先日、NHKスペシャルでバングラデシュのマイクロファイナンスが特集されていた。 マイクロファイナンス、繊維産業といったものを絶賛する内容だった。 自分が行くかもしれない会社なので一応見てみたが、やっぱりテレビドキュメンタリーは作りたくないなぁと思ってしまった。 一ヶ月程度取材して、対象のことを分かった気にはなりたくない。   ちなみに、マイクロファイナンスで返済できずに刑務所に入ったり、自殺したりする人は少なくはない。 繊維産業なんて、休みもなくて低賃金という、先進国に搾取される最悪の仕事でもある。休みが月に二回、朝から晩まで働いて月4000円程度の賃金。だから、フェアトレードが叫ばれるように...

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バングラデシュで考えていること 2

バングラデシュの友人たちは、都市の生活よりも電気のない村の生活を美しいと、よく話す。 もし開発(他動詞的な意味でのDEVELOP)が、バングラデシュのような途上国を、日本のような先進国にすることを意味するならば、そこにはたいした意義がないように思う。 確かに、日本人は経済的に豊かだ。しかしそれは、人間の幸せとは相関しない。   日本では、フリーターや派遣労働者でさえ、月に10万円以上稼ぐことができる。 多くの場合20万円近い。最低限の衣食住は確保される。 それなのに、なぜ秋葉原の事件をはじめとする日本の「貧困」問題は起こっているのか。   それは、人は「尊厳」によって生きているからだと 僕は考...

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バングラデシュで考えていること 1

戸籍上の母親は亡くなったが、それでも僕はバングラデシュに来た。日本を出てから初めて、自分の行為が正しかったのかどうか、悩んだ。 一昨日まで入院していた。計6回半年強バングラデシュに滞在して、そのうち3回入院している。僕は途上国が向いていない。いや、バングラデシュが他の途上国と比較しても異常な気もする。ハエも蚊も物乞いの数も、世界一なんじゃないか。 地を這うようにしながら、世界を見上げてみたかった。物乞いやリキシャ引きたちの言語を覚えて、そこからどんな世界が見えてくるのか、感じてみたかった。「電気を通して途上国に貢献したい」、「投資環境を整えることで途上国に貢献したい」、そういう人たちと話すにつ...

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About death

my step mother passed away in this morning. i’ve not met her since i entered in my university.   my father married her when i was 15. then i left my ground parents and i started to live with them. she had 2 children at the time. i didn’t realize that one of them has the same father as me...

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写真

7月は色々と整理をしていて、その1つが写真。 2年位前から撮りためているのだけれども、撮りっぱなしでした。 facebookにアップしたものは外部からも見れるようなので、こちらからリンクしておきます。 細々と、でも真剣に写真は続けていきたいと思っている。   バングラデシュ(インド・ネパール含む) http://www.facebook.com/album.php?aid=50585&l=48351&id=703689119 中東 http://www.facebook.com/album.php?aid=49797&l=36645&id=703689119 東...

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閉塞感について 1

「世界が全て終わってしまえばよいのに」   20歳になる頃までは、よく思っていた。 だから秋葉原の事件が起こったときも、あまり不思議には感じなかった。 (同世代の人間たちが、皆一様に「気持ちが分かるよね」と語っていたことには、正直驚いたが) ちなみに加藤氏は僕の一歳年上である。    高校時代、僕がその夢想を「実行」に移そうとは全く思うことがなかったのは、「まだ人生はやりなおせる」と思っていたからだと思う。 現に僕は大学に進学することで、人生をやり直すことができた。 けれども一方で、「やり直そう」と決意したのが5年遅かったら、社会がそれを許さなかったはずだ。   25歳、人生が本当に別れていく...

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近況報告

① バングラデシュに行く日が延びました。 7月29日に関空発です。(たぶん)   これには色々と理由があり、 1、映画の編集作業が終わっていない 今回で映画は終わらせます。やっと目処がついてきました。   2、病院通いが終わっていない 虫歯12本、顎関節症(歯医者)、慢性的な鼻炎(耳鼻科)、肩こり(接骨院)、突発性過眠症(睡眠障害専用の病院)などに通っている。 大学を卒業して時間ができたので、久しぶりに病院に行ったら、いろいろと病気が発覚してしまった。 体力のなさがネックだ。   3、航空券がなかった まぁ文字通りです。   27日頃に関西に向かおうと思っています。 それまで時間のある東京の方...

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私の就活日記

後輩の何人かは来年就活を控えていると思うので、参考にしてくれたらと思い、書きます。   ルーマニアから帰国後(2006年の夏)、一年半ほどふらふらしてみたものの自分の道が見つからなかったため、そのまま就職活動をした。大学新卒の切符を、あえて棄てる必要はない、という判断からだ。 やりたいことが特にない以上、「社会における支配的なパラダイムは何か」を考え、最も優秀な人が集まるとされる外資系金融機関のフロントと外資系コンサルを受けることにした。(給料が普通のサラリーマンの数倍であり、3年で転職が当たり前という点にも非常に惹かれた。)    2008年12月 就職活動を意識する。しかし、半分近くの外資...

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北京マフィアとの格闘

学生時代を通じて、のべにしたら40カ国以上を廻ってきたけれども、日記をほとんどつけてはいなかった。 よくバックパッカーにありがちな、「俺はこの国のことを分かっています」的な態度が僕は好きではない。 けれども、今回は昨夏に北京で経験したことを書こうと思う。実はこの夏、再び中国に行くことになったので(雲南省だが)。       去年の夏にバングラデシュに行ったとき、途中北京とタイに立ち寄った。 どんな国でも「繁華街」と呼ばれているところには、おもしろいものが転がっているものなので、北京に到着すると「地球の歩き方」を片手に繁華街をうろうろした。   早速、一人の中年女性が近づいてきた。 「○△×○△...

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