働く意味

会社の同期や、学生時代の友人や後輩と話す度に、「働く」ということを考えている。
 
就活の時期になると学生たちは、「やりたいこと」を無理矢理作り出し、あたかもそれが本音であるかのように思い込み、エントリーシートやら面接やらでアピールする。
就活が終われば、その「やりたいこと」なんてスパっと忘れて、企業社会に溶け込んでいく。
 
そして、たとえそれが本気で「やりたいこと」であったとしても、それを会社でできる可能性はほとんどない。
たとえば総合商社に入っても、配属リスクが待っていて、ほとんどの人間が希望通りの部署には配属されない。部署の異動だって、頻繁にはない。
そうこうしているうちに、「やりたいこと」が何だったか、なんて忘れていく。
 
「やりたいこと」を仕事にするのか、仕事を「やりたいこと」にするのか、多くの人々は後者を選択している。
飯を食う、というのはそういうことみたいだ。
でも僕はそれが悪いことだとは思わない。むしろ、羨ましい。
 
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僕は「やりたくないこと」ができない人間だと、仕事を始めてから改めて分かった。
僕は中学の時に「勉強しても意味ないじゃん、もてないし。」と思って、高校を卒業するまで勉強を放棄した。
(現にこの数年間は、人生唯一のモテ期だった笑)
その時から、僕はこの「モチベーション病」に悩まされ続けている気がする・・・
「やりたくないこと」が多すぎる。 
 
外資金融や外資コンサル、ベンチャーで働く人は言う。
「たった一度きりの人生なのだから、やりたいことをやれ」と。「若いうちから活躍できなきゃ意味がない」と。
彼らは、「やりたいこと」をやるために、日本の大手企業で働くことを拒否する。
 
僕は彼らとは少し違って、「やりたくないこと」をやりたくないだけ。
すごく「やりたいこと」なんてないのだが、「やりたくないこと」には全くモチベーションが湧かない。
そういう自分の性格が、改めて分かり、生き辛さを感じている。
 
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今日は部の新入社員歓迎会だった。
 
飲んでいると上司がやってきて、僕に言った。
「俺の役目は、君ができるだけ長くこの会社で働きたいと思うようにすることだ。」
部の人たちにはもちろん何も言っていないのに、人をよく見ているなぁと感心した・・・
ばれてた。
 
 
「早くアフリカに飛ばしてください。」
とアピールしておいた。
毎日ワクワクして、新しい世界を見ていれば、僕はそれなりに幸せだ。
会社員生活を続けられる。
 
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追記(備忘録)。
 
会社に入ってから、色々な大人を見た。
僕が強く思ったのは、「人の話を聞ける大人になりたい」ということだった。
部の上司たちの最も尊敬する点でもある。
 
一方で、自分の人生論を押し付ける大人にも結構会った。そういう人を見るたびに自分を見ているような気がして、結構苦しい。
なぜなら、僕自身も、自分の考えをしゃべりすぎてしまい、時に押し付けてしまうからだ。
それで友人や後輩、そして過去の恋人たちに、どれだけ迷惑をかけてきたか分からない。
 
そういう独り言は、このブログの中だけにしておこうと改めて思った。

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