ミャンマーに関する誤解

ミャンマーで反政府デモが発生し、日本人のジャーナリストも殺害された。
ちょうど二ヶ月前、僕はミャンマーにいたのだが、現地滞在中、日本人が誤解している部分に気づいたので簡単に記載する。(昨年度、大学にてミャンマー史を学んだこともあり、忘備録も兼ねて)
 
 
1、アウン・サン・スーチーも、少数民族の分離・独立には反対である。
 
ミャンマーの話になると、日本の所謂「知識人」は、こぞってアウン・サン・スーチーを絶賛し民主化のことばかり口にするが、軍事政権もアウン・サン・スーチーも、ビルマ連邦はBurma as a nation という認識を前提としている。
ビルマには135(政府公式発表)もの民族がいるといわれており、そのうちのかなりの数が分離・独立を訴えているが、アウン・サン・スーチーが出てきたところで、少数民族独立に賛成するとは考えづらい。むしろ、そのような少数民族乱立の状況を力で抑える以外に選択肢がないと、軍事政権は確信しているのではないか。 
 
 
2、「ミャンマー」でも「ビルマ」でもどっちでも良い。
 
両者の違いは、同じ言語の文語と口語という違いしかない。
ビルマ民族でも少数民族でも、若い人は「ミャンマー」を使い年配者は「ビルマ」を使う傾向があるらしい。
日本人が、「ミャンマーは軍事政権を擁護する単語だ!」と騒いだところで、何の意味もないのである。
 
 
参考;
「アヘン王国潜入記」高野秀行著

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