人間には変えられるものと変えられないものがある

少し前の話だが、ある卒業生が急に訪ねてきた。 「怖くて死にきれなかった」 自殺を思い止まって、その足で1年ぶりにキズキを訪ねてくれた。椅子に座るとすぐに、ただひたすら涙を流していた。 30分ほど経って、ようやく状況を話してくれた。 大学でもアルバイトでもうまくいかず、「自分は普通になりたいだけなのに」と悩んでいた。 だから「僕なんて、普通の人より5年も遅れて働き始めたよ。」と僕自身の話をした。 子どもの頃の話、会社を4ヶ月で辞めて引きこもっていた頃の話、そして経営者になっても人間関係で問題を起こしてばかりで悩んでいると話をした。未だに普通には生きられない・・・と。 「安田さんは、人生焦りません...

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「長すぎた入院」

衝撃的なドキュメンタリーだった。 https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/20/2259602/index.html 統合失調症、軽度知的障害などの方々が、「経済発展に役立たない」という理由で何十年も病院に押し込められていたという事実。 「実家に帰りたい」という子どもに、「負担が重すぎる。迷惑だ。人生をやめてもらわないと。」とテレビカメラの前で堂々と発言する親。 ****** 僕はひきこもり支援の重要性を、「社会投資」として説明することが多い。TaxEaterがTaxPayerに変わることは、少子高齢化社会の中で必要だから。 そして、ひきこもり支援のみなら...

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スタディクーポンとアウトリーチ

最近は、週2回〜3回ぐらい、足立区でひとり親で生活保護世帯のアウトリーチ(家庭訪問支援)を、僕自身がやっている。 久々に現場に入れて、とても楽しい。 渋谷区で4月から開始するスタディクーポンは、 ・普通の子どもと同じような選択肢が提供されるため、スティグマを生まない。 ・民間資源を利用するため、効率が良く、量的なインパクトを出しやすい。 というメリットがある。 一方、教育へのモチベーションが高くないため、そもそも「塾を選ぶ」ことをしない家庭もあります。自ら支援の現場を探し通うことが難しい方もいます。待っているだけでは支援の現場に来てくれない方もいる。 そこで弊社は、足立区にて生活保護世帯のひと...

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弊社インターン生からの、スタディクーポンへの想い。

ひとり親の生活保護世帯から国立大学に入学した経験を持つ弊社のインターン生が、スタディクーポンについて熱い想いを Facebookに投稿してくれていた。 無料塾も素晴らしい支援の形だと思うけれども、一方で「自分に合った支援を選びたい」という当事者にとって、スタディクーポンは重要な支援の形なのだと再認識した。 ****** (以下、引用) 高校生だったとき、ぼくは東大を目指していた。 受験塾に通いたかったけれども、家にはお金がなかった。 当時(今も?)、子どもの貧困支援といえば、貧困世帯向けの無料塾が定番だったと記憶している。でも、小さなNPOがやっているような無料塾はレベルが低いし、善意を煮詰め...

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不登校の支援に必要なこと

僕が経営するキズキという会社のメイン事業の一つは、「不登校・中退経験者」を対象とした大学受験塾の運営だ。 不登校や中退を経験しながらも、「もう一度やり直したい」と願う若者たちが、僕たちのもとに通っている。 今は必死に頑張っている彼らであっても、相談に来た当初は「人よりも遅れてしまった」「もうやり直せないかもしれない」と悩んでいたことがほとんどだ。 そんなとき、僕はこんな話をする。 「学校がもし合わないなら、無理していく必要はないんだよ」 「不登校・中退でも、高卒認定試験合格して大学・専門学校に進み、楽しく生きている人は沢山いるよ」 こんな話をすると、不登校に悩む子どもたちは、うつむいていた顔を...

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