スタディクーポンを立ち上げようと思った理由

今でも時々思い出すのは、少年院から出たばかりのある若者。 6年前、まだ築50年の巣鴨のアパートで、不登校・中退の若者のための学習塾「キズキ共育塾」を開いたばかりの時のこと。 「実は、僕、この前まで少年院にいたんです」 入塾面談で、目の前の少年は話し出した。 10代の頃、僕の周りにそういう境遇の人は何人かいたので、 「そうなんだ」 と僕は返しただけだった。 その反応が意外だったのか、 「僕、大学に行きたいんです。心理学が勉強したいんです。なんとかアルバイトしながらキズキに通います。」 と彼は言ってくれた。 当時は、講師のアルバイト・インターンも少なかったから、僕が彼の授業を受け持つことになった。...

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スタディクーポンの立ち上げ

先週、facebookに投稿した文章です。 ****** ◎新しい挑戦を始めます。キズキだけの枠組みを超えて、仲間たちとともに「教育格差」の問題に取り組んでいきます。 みなさんこんにちは。安田です。 先ほど文部科学省で記者会見を行い、低所得世帯の子どもたちの教育機会を、社会全体で支えていくためのプロジェクトの発足を発表しました。 それが「スタディクーポン・イニシアティブ」です。 市民の皆様一人一人からクラウドファンディングで応援の寄付をいただくことで、高校受験に取り組む中学3年生の子どもたちが学習塾や家庭教師などに利用できる「スタディクーポン」を、一人でも多くの子どもたちに届けていきたいと考え...

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人それぞれに正義がある〜行動規範の重要性

組織が拡大する中で苦しんだことの一つが、「異なる価値観をどのように受け入れるか」ということだった。 例えば、商売は得意だけれども、きちんと納期通りに仕事ができない人がいたとする。一方で納期通りにきちっと仕事はするが、商売には向いていない人がいたとする。 その二人に対する評価は、おそらく「それぞれ」だ。 営業でキャリアを積んだ人は前者の人を評価するだろうし、バックオフィスでキャリアを積んだ人は後者を評価するかもしれない。(若干極端な例だけれども) 例えば、仲良く家族的な雰囲気で働くことが得意な人もいれば、ドライに仕事は仕事だと割り切って働く人もいる。 前者のような態度を良しとする職場もあれば、後...

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