2週間ほど、友人たちと東欧を旅行していた。 ポーランドのクラクフでアウシュビッツを見た後で、ハンガリーを経由して、セルビアのノビサドという街まで南下した。 そこでサッカー日本代表戦を見た後で、友人たちと分かれ、一人旅となった。 タクシーと電車を乗り継いで16時間、ルーマニア北西の街、クルージュナポカを訪れるためだ。 この街には、22歳の頃に一時期住んでいたことがある。 逃げるようにしてこの街を離れてから七年半も経ったけれども、たいして街は変わっていなくて、その風景は忘れかけていた記憶を蘇らせた。 深夜1時47分に列車がクルージュナポカ駅に到着すると、予約していた駅近くの宿に直行した。 翌日は、...
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