迷った時間

こんなに迷った時間はなかったと思う。
大学を卒業し、バングラデシュからも帰国し、一度は日本の大企業で揉まれる決心をした。
その後は、後悔ばかりが頭を支配していた。
 
あの時、「就職」しかも、「日本の大企業」を選んだのは、自分がどのように生きればいいか、見えなくなっていたからだと思う。
一度、「ふつう」の道を体験してみたかった。
全てを白紙にした上で、考えてみたかった。
 
現に、あのまま大学院に進んだり、または海外で適当に仕事を見つけて働き続けたり、といった道を選んでいたら、自分の大切にしたい物事に気付くことはできなかったと思う。「正しい決断だった」と今は言える。
そして、自分が何に価値を感じてどのようにして生きて行きたいのか、今は見えているから、もう迷うことはない(ような気がする)。
 
 
 
年をとればとるほど、人は自分に対して嘘をつくのが得意になる。
物事に真摯に向き合うことを避けるようになる。
 
恋愛で言えば、「年収や地位」で相手を見る女の子が増えるし、「自分より高学歴・高収入の女はいやだなぁ」と思う男子は増える。
仕事で言えば、「つまらないけど、地位と年収が高いから我慢しよう」とか、「プライベート(=合コン)を充実させるのが優先」とか、考え始める人は増える。
 
でも僕は、そういうのが無理らしい。
大切なことを、比較の対象にはしたくない。

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