「のだめ」の映画を見に行った。 オーケストラの演奏に酔いしれ、夢を追う登場人物たちの姿に美しさを感じていた。 同時に、僕にもあんな風に夢を追いかけていた時期があったな、と少しだけ寂しくなった。 そして、またいつか輝ける日が来るのかなと。 ****** 「大人になるっていうことは、色々なものを棄てていくことなんだよ」 ある人が言っていた。 その通りだと思う。 そして僕は肉体的にも精神的にも限界があることを認識しているし、いつまでも過去の思い出にstuckしていちゃいけないことは分かっている。 けれども、まだ自分の人生に諦めをつけきれてはいない。...
のだめ
を観ていたら、やっぱりピアノを習いなおしたいなぁと思った。 昔から、「趣味」を「プロ」にしないと気がすまなくて、だから色々なものを棄ててきたけれども、趣味は趣味として大事にとっておくのも大事なことなんだろうな。 ****** 小学生まではピアニストになるものだと思っていた。 けれどもコンクールに出るたびに上には上がいることを見せ付けられて、いつのまにかピアノに触らなくなっていた。 でも今日、のだめを観てたら、勝手に手が動いていて居ても立ってもいられなくなってきた! どっかにいい先生いたら、教えてください。...
書評
良い文学に出会えた。 橋本治の「巡礼」だ。 「ゴミ屋敷」の老人の一生を描いた作品。 近隣住民の不満から描かれる人間同士の「分かりあえなさ」、一方で老人の背負ってきた孤独、模索し続ける生きる意味、そして孤独からの救い・・・後半は震えが止まらなかった。 戦後の復興期を不器用に生きた老人は、孤独という無意味さの中でもがき続け、自分でも訳の分からないままゴミを拾い集めていた。 その思いを言語化できずに苦しむ老人に代わり、著者は老人の記憶の軌跡を辿っていく。 その美しくも苦くもある老人の思い出が紡ぎ出された最後に、弟との再会によって全てが昇華される。 久しぶりに何度も読み返したい小説に出会えた。 や...
...1つの線
20歳で大学に受かった頃は、まだ劣等感の塊だった。 同級生たちと違ってちゃんとした教育を受けたこともないし、英語も全くしゃべれない。 不安だった。 その秋に学生NGOの代表となった時(メンバーがいなかったからだが)、そして一定程度の成功を収めた時、自分に自信が付き始めた。 その後、ルーマニアで挫折した時に一度崩れかけたけれども、それでもまだ幼児的な全能感に満ちていた。 勘違いだったかもしれないが、人から認められることに慣れすぎていた。 だから、ビジネスも映画も国際協力も・・・・ 去年はどうやって両立させようか考えていたし、できると思っていた。 ****** 肉体的にも精神的にも自分...
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