会社の同期や、学生時代の友人や後輩と話す度に、「働く」ということを考えている。 就活の時期になると学生たちは、「やりたいこと」を無理矢理作り出し、あたかもそれが本音であるかのように思い込み、エントリーシートやら面接やらでアピールする。 就活が終われば、その「やりたいこと」なんてスパっと忘れて、企業社会に溶け込んでいく。 そして、たとえそれが本気で「やりたいこと」であったとしても、それを会社でできる可能性はほとんどない。 たとえば総合商社に入っても、配属リスクが待っていて、ほとんどの人間が希望通りの部署には配属されない。部署の異動だって、頻繁にはない。 そうこうしているうちに、「やりたい...
...意外に楽しいサラリーマン生活
先週で研修が終わり、配属された。 予想外に部署が良かった。 担当は中東・アフリカ、接待はなし、残業代はちゃんと出る、茶髪や髭は問題なし・・・ ニジェールやらアンゴラやらガーナやらマニアックなアフリカの国々の名前が、会話の端々に出てきて、ワクワクした。 それに課の先輩方は、みんな超マイペースで、飲み会で一発芸なんてものは求められそうにない。ゴルフもない。 本当に人事部に感謝した。 朝スーツを着る度に、満員電車に揺られる度に、日曜の夜になる度に、ブルーな気持ちになっていた。 それに、先週は某嬢から連絡を無視され続け、精神的にかなりまいっていた。恋愛のゴタゴタだけは、何歳になってもつら...
...第二回山谷勉強会のお知らせ
第二回山谷勉強会を開催します。 5月の9,10日、もしくは16,17日辺りで考えていますが、皆様のご予定はいかがでしょうか? 内容は未定ですが、提案等があれば受け付けます! (行政側との討論会を考えているのですが、どなたか厚生労働省の方とかご紹介いただけませんか?) 連絡は、 yasudayusuke1005@gmail.com まで宜しくお願いします。 ****** 「一晩中空き缶を拾い集めていると朝日が昇ってきて、それがあまりに美しい時に、自分は生きているんだ、幸福だと感じます。」 あるホームレスの男性が、勉強会の中で語っていた。 社会からも自分からも疎外されても、朝日を見...
...労働は美徳か
「ようやく社会人だね」という言葉を最近よくかけられるのだけれども、僕はこの「社会人」という言葉が嫌いだ。(前にも書いたけど) 労働=一人前の社会人、という発想は、ポストモダンのこの時代には全く馴染まない。 つまり、「労働」それ自体には、何の価値もない。僕は飯を食わなければいけないから、奨学金が切れてしまったから、親の支援が止まったから、働かなければいけない。 ただ、それだけのことだ。そもそも、労働が美徳だなんて誰が決めたんだ? ****** そして労働によって夢をかなえることを美しいとする人は多い。 どっかの居酒屋チェーン店の社長が代表的である。 けれども、皆が夢なんて持っていたら...
...娼婦街で学んだこと
僕が三年かけて制作してきた映画について、このブログではあまり書いてこなかった。 なぜかといえば、そこにある世界のあまりの複雑さに、語る言葉が見つからなかったからだ。 ****** 映画の主人公であるSという女性は、村から売られ娼婦街にやってきた。 村から売られてきた女性たちは、「マダム」と呼ばれる有力者の元で3年ほど隷属的に働かされるのがこの娼婦街の慣習なのだが、僕がSと出会った頃、彼女はちょうどマダムの元を離れたところだった。 彼女は会うたびに娼婦という職業がいかに醜いか、僕に語っていた。 「私たちに、生きている価値はないのよ」 保守的なイスラム教社会であるバングラデシュにおいて...
...花見しません?
急なんですが、日曜花見しません? 大学時代のクラスメイトと、ICU(わが母校)で花見をしようという話になりました。 学外のみなさんも歓迎です。会社の同期も一人来るかも。 (ICUの桜並木は本当に美しいと思う) サラリーマンになったり、サラリーマンをやめたり、20代というのは悩み多き時期。 語り合いたい気分です。...
まさかの配属
入社式だった。配属が言い渡された。 正確な部署名を書くのは控えるが、エネルギー・金属部門で石油・ガス関連の仕事をするらしい・・・ 一番人気のある部門だし、商社の花形なのだろうけれども、石油・ガス関連は一番携わりたくないビジネスの1つだった。サウジとかドバイに飛ばされたらどうしよう・・・アフリカかもしれない。 配属面談で、「ベトナムとかどう?」との問いに、「もっときついところに飛ばしてください、アフリカとか。」と返答してしまったことを今更後悔した。(タイに駐在して連日タニヤで接待されるのが、夢だったのだが・・・) 石油・ガス関連ビジネスは、僕が今問題意識を持っているフィールドと、余りにかけ離れて...
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