先日、NHKスペシャルでバングラデシュのマイクロファイナンスが特集されていた。
マイクロファイナンス、繊維産業といったものを絶賛する内容だった。
自分が行くかもしれない会社なので一応見てみたが、やっぱりテレビドキュメンタリーは作りたくないなぁと思ってしまった。
一ヶ月程度取材して、対象のことを分かった気にはなりたくない。
ちなみに、マイクロファイナンスで返済できずに刑務所に入ったり、自殺したりする人は少なくはない。
繊維産業なんて、休みもなくて低賃金という、先進国に搾取される最悪の仕事でもある。休みが月に二回、朝から晩まで働いて月4000円程度の賃金。だから、フェアトレードが叫ばれるようになったわけで・・・http://www.peopletree.co.jp/cp-bin/blog/index.php?eid=14
(ちなみに、その仕事に耐え切れなくなり娼婦になった女性も少なからずいる)
手放しで絶賛できる行為なんて、世界にどれだけあるのだろうか。
バングラデシュで映画を作り始めて二年以上たつ。この二年間で一番学んだことは、「他者を分かることの難しさ」だったように思う。
同じ言語を話すことができなければ、相手のことなんて深く分かるわけがない。同じ言語を話すことができたとしても、他者の懐に入り込むことは難しい。
「開発」にしても、「ジャーナリズム」にしても、外側から分かったような気になって創られたものが多すぎるような気がする。
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ベンガル語と並行して、あと2,3個言語を覚えたい。スペイン語とクメール語あたりを考えている。
日本人に覚えやすい、「途上国」言語はないかなぁ・・・
もっと地を這うようにして、世界を見上げてみたい。
考えるのは、その後でも遅くないような気がしている。
2008年9月4日
元気にしてる?Nスペは見てないけど、マイクロファイナンス、繊維産業、どちらも判断難しいね。マイクロファイナンスに関しては初めて耳にする単語だったのでネットで調べてみた。金融業界のスキマ産業という見方もできるし、実際的な貧困層に対する良心的融資とも捉えられる。繊維産業もそうだよね。西洋式大量生産から、ガンジーの推奨した手紡ぎ車まで開きはある。そこの金銭的取引がフェアであるかどうか、という双方の認識のバランスが重要だよね。フェアトレードを謳っても、内実は詐欺的搾取だったりする可能性だってあるわけで。最終的にはどこまで個々人が良心的であれるのか、ということになってしまう気がする今日この頃。いつ帰ってくるんだっけ?酒飲みにいこう~お茶でもいいけど。ではよい取材を
2008年9月6日
ブログ見てなかったら、事後承認になっちゃうかもしれないけど、、、、、コラムでちょっと、ゆうすけのブログについて触れさせて貰いたいけど良い?匿名で「大学時代の友人」として、書かせて貰いたい。一個前のエントリーに共感する部分が多かったから、ブログの内容に付いても少し触れると思います。急でごめん!
2008年9月9日
>しゅうへい
それは、お宅の新聞社の?県内版なら、東京で見れないだろうから、見せてくれ~
>レオさん
マイクロファイナンスの問題点は、そのよい点ばかりが強調されてしまっているところだと考えています。
現場を見ないで、(またはちょっとだけのぞき見て)、外側から価値判断をする行為が、どうも僕には不誠実に思えてならないのです。
9月終わりに帰国します。またお会いしましょう!!
2008年9月10日
おお。県版だけど、ネットでみれるよ!紙は今度おくるよ。