社会性とビジネスについて part1

この一年間、社会性とビジネスについてよく考えた。 今、この分野で、最も注目を浴びている某企業の成長と拡大を、間近で見ることができたからだと思う。     日本において、社会起業(社会企業)が語られるときの問題が、大きく分けて二つあると僕は考えている。 一つは「社会企業」と「社会起業」の混同だ。日本語の発音が同じであるせいで、この二つは混同されて使われているが、別物であることは漢字を見れば分かるとおりである。   そしてこれらには「ビジネスを通じて社会問題を解決しようとする企業」という定義がよく使われるわけだが、実際にはその対象のほとんどがNPO法人であるということが、もう一つの問題だ。事業それ...

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分岐点

就活で久々に横浜に行った。   セミナーのあったビルは、浪人時代に100円弁当を買っていた場所のすぐ近くだった。お昼時になると、弁当を売りに何台かの車が来ていたのだ。 バイトもできず本当に金のなかったあの頃、昼の一時過ぎにオフィス街に行き、柱の影から弁当が100円まで下がるのを待っていた。 それでも、何かを掴もうと、もがいていたあの頃は、行き場のなかった高校時代よりも幸せだった。   その夜はいつものように、近所のマックに篭ってエントリーシートを書いたり業界研究をしたりしていた。   深夜0時を過ぎると、15,6歳の若者たちがやってきて、100円のハンバーガーをかじった後に、机の上で眠りに落ち...

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青春について

忘年会シーズンがやってきた。昔の友人たちと会うことが多くなった。 あの頃は本当に楽しかったと思う。 自分が生きている世界が全てで、その中でただひたすらもがいていた。       髪を切った。 髪を黒くした。 ひげを剃った。   就職活動、である。 あの頃のように、熱くなれるもの(仕事)に出会いたい。...

勉強会

水曜日、勉強会をします。ちょうど先日、Y氏と僕が、S氏のブログ上で「社会企業とNPO」に関する議論をしたのをきっかけに決まりました。 最近定期的にY氏が行っている勉強会の第三回として行われます。 参加希望の方は連絡ください。7時からJICAの広尾です。   それにしても、同世代の熱く優秀な友人たちと、定期的に意見交換できるのは嬉しいね。 こういう人たちと将来何かできたらおもしろいだろうなぁと思う。     以下Y氏のブログより抜粋   勉強会の方向性はshunが提案してくれたのですが 「世界の問題に切り込んでいく自分なりのアプローチを見つける」 ということにしたいと思います。 この方向性の中で...

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強くあるもの

帰国した。 取材対象である娼婦街には、結局4日間の滞在となった。   ドキュメンタリーの主人公であるショキには子どもが生まれていた。 彼女は17歳の時、ブローカーに売られて娼婦街にやってきた。「首都ダッカにいい仕事があるから」という言葉を信じて、ブローカーに連れられてきた場所が娼婦街だった。 処女性を重んじるバングラデシュにおいて、一度娼婦になった者は、社会に戻る場所がない。また保守的なバングラデシュにおいて学歴のない女性が、過去を隠して誰も知らない場所に行くことは不可能である。まして父親のいない子どもが生まれた今、社会が彼女を受け入れる余地はない。 イスラム教の指導者たちは言う。「彼女たちは...

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