ロンドンでテロが連続して起きたとき、テレビで「有識者」と目されているような人たちがこぞって言ってたのは、「テロの裏にある、貧困などに目を向けるべきだ」ということ。私は少々このような発言に懐疑的だ。 グローバリゼーションからくる貧困の問題もテロの裏にはあるだろうし、アルカイダがイスラム諸国の支持を受けているのは、間違いなく西側諸国への怒りがある。 しかし、この根本にある問題、特にアルカイダのようにテロに走る人間を形作るのは「宗教」であると言わざるをえない。「イスラム」というより、「イスラム原理主義」つまり「ワッハーブ」の問題が横たわっているのは間違いない。「イスラームを信じない者には何をして...
...忙しき日々への愚痴
最近、とりわけ忙しい。木曜日からの日記を列挙する。 ・木曜日 当団体合同学生会議のパレスチナ人参加者で千葉大の大学院に留学しているN嬢に会う。その後、風邪で声が出なかったが、某社との連絡を終わらせる。そこまで忙しい日ではなかった。 ・金曜日 風邪がひどくて動けず。昼過ぎになんとか動けるようになり、夕方にイスラエル人側の航空券を手配してくれたイスラエル人に会う。その後、某ジャーナリストの講演会。パレスチナにも取材に行かれてたこともあり、繋がりと作っておこうとする意図もあり。講演自体もなかなか良かった。その後朝まで書類つくり、ホームページの確認等を行う。 ・土曜日 風邪が治らず夕方まで...
...告知!!!!!!!!!!!!!!!!
8月7日より「第三回日本・イスラエル・パレスチナ合同学生会議」が開催される。普段は接触することのほとんどできないイスラエル人とパレスチナ人を日本に招き、対話の機会を創出するというこの合同学生会議もとうとう三回目となった。 この度の学生会議は新潟県長岡市、長野県長野市、東京都武蔵野市の三都市で三週間開催され、共同生活やその中で行われるディスカッションなどを通じて日本人・イスラエル人・パレスチナ人の三者が信頼を醸成すると同時に、交流会・シンポジウムなどを通じて日本社会に一個人としてのイスラエル人・パレスチナ人を伝える。 また今回は「対話の継続」というテーマを掲げ、ただイスラエル人・パレスチ...
...母校へ(1)
今週のはじめ、高校に行った。当団体で8月に行うシンポジウム、交流会に先生・生徒に来てもらいたかった。 藤沢・鎌倉地区で下から三番目(当時)の、お世辞でも優秀とはいえない公立高校だったけど、先生方には本当にお世話になった。そんな先生方に、少しはマトモになった教え子の姿を見て欲しかった。 高校時代、家に居場所がなくフラフラしていた私に何かと声をかけてくれた先生がいた。出席が足りず学力が足りず、気力も足りない私になにかと目をかけてくれた。毎学期の期末テストの返却の際には、白紙で出した答案の裏にビッシリとメッセージが書き込まれていたのを思い出す。 そんな私も高校二年生の終わり頃、「...
...パレスチナで生きるということ。
パレスチナ人の友人の従兄弟が、先日のイスラエル軍の攻撃で亡くなった。彼とは昨年の夏にパレスチナのラマラで行われたパーティーで知り合い、今年の春偶然ラマラのArab bank前で偶然の再会を果たした。そして2週間後,私の団体のイベントで彼を招致する予定である。 そんな彼はいまでもイスラエル人との「対話」を望んでいるのだろうか。そんな彼に僕は何ができるのだろうか。どんな言葉をかけるべきなのだろうか。 あまりに生きている「現実」が違いすぎる。どこまで僕の想像力が働くのかはわからないけれど、それでも心の底から思う。 こんな争い、もうとっとと終わらせて欲しい。 ...
NGO等の市民運動に対する考察
前にちょっとブログに書いたが、NGOとかそういったものを「自己満足」とか「偽善」そういった形で考える人がいる。まぁ私が代表を務めている団体に関しては、今のところはそういった位置づけが正しいかもしれない。(そうならないように努力中)しかし、それは現代社会を考える上であまり賢くない議論だ。 いわゆる「貧しかった」時代の市民運動とは、活動を行う主体は「弱者」という意識、つまり強者によって抑圧されている「弱者」からの視点である。40年前の学生運動などはその典型であろう。 ところが近代成熟社会の市民活動とは、それとは正反対の視点に立って行われる。すなわち、自らを「強者」とする視点だ。フェアトレードに...
...長岡にて③
とりあえず、長岡滞在記のラストを。(もうあれから三週間経ったんで・・・) 二日目の夜に新潟大のMさん、当団体新メンバーのGさん、そして三島町でご協力いただいているSさんの息子さんのT君と共に宿舎にて、飯を作り、食い、飲む。Mさんがパレスチナ家庭料理を作ってくれて、それがまた美味しかった。地酒を飲みながら明け方まで語る。 日本人・イスラエル人・パレスチナ人の合計約30人が泊まるには少し狭すぎるが、それでもなんとかなるだろう。こんな風にして、イスラエル人・パレスチナ人と毎晩のように語ることになるのだろう。その中でどれだけの数え切れない思い出ができるのだろう。 少しずつ形が見えてきた...
...テロと国民としての責任
ロンドンでテロが起きた。多くの人が死んだ。「アルカイダ」の疑いが濃厚らしい。 何故かあまり知られていないけれども、このアルカイダの根底にある思想はイスラム教のワッハーブ派である。このワッハーブ派はクルアーンの都合のよいところだけを取り出し、一定の傾向をもつ解釈を行うことに始まり、他の全ての宗教を否定し、他の宗教を信じるものを認めない。 サウジアラビアという国はこのワッハーブ派の教義に基づき統治されている。 9.11の後、サウジアラビアのワッハーブ教の長老が出したファトハー(ムフティー(イスラーム法学の権威者)によって出される宗教的命令)の内容の一部をここで抜粋したい。 ...
...気付くと朝(長岡②)
現在早朝の六時。大学は終わったというのに、とにかく忙しい。一ヶ月後にせまった「日本・イスラエル・パレスチナ合同学生会議」の準備は毎朝にまで及ぶ。 今最も問題なのは資金だ。これ以上の企業協賛はもうこの時期になると厳しい。企業内カンパ等に資金調達の手段を変更していかねばならない。また特にこの時期、更に広報活動に一層力を入れねばならない。新聞、テレビ、ラジオなどの媒体に露出し、シンポジウム・交流会などで人を集め、日本社会に対し僕らが伝えたいことを発信していかなければ、僕らのやっていることの意味は半減する。 ここまでの一年と三ヶ月の大学生活は、ほぼ全てこの活動に費やされた。日本にイスラエ...
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